風が強く吹いている 小説で映画で 感動をもらう
2009年 11月 16日これが、映画になると、冒頭の食堂でハイジとカケルの食事シーンから始まった。ハイジは突然、カケルを食堂の外に誘い出し飛び出していく。無銭飲食だ。それを捕まえようと自転車で追いかけてくるのは、食堂の可愛い娘さんだ。これは、カケルの走力を見極めようとハイジが、わざと仕組んだ無銭飲食シーンになっていた。可愛い娘もハイジが依頼した演技という設定である。映画では盗人をする主人公の設定はよくない。映画の方が自然な導入だ。
この映画の見所は一杯あるが、やはりカケルの走る映像の美しさである。本当に5000mを13分台で走るような綺麗なフォームである。それを映像担当者がより綺麗にとらえている。他に9人の走るシーンも綺麗に違和感なして描かれている。走りのスペシャリストではない俳優10人にとっては、地獄のようなランニング練習があったことは想像される。走るボクにとっては、こんな映画に出演させてもらって、フォームを矯正してもらいたい気持ちが出てきた。
そして、箱根駅伝の予選会、本番の実写も取り入れた映画が進行する。どこまでが実写で、どこからが映画撮影なのかもわからないくらいである。一人ひとりの箱根駅伝に対する思いや、寛政大学陸上競技部の10人の仲間の思い出が箱根駅伝を疾走シーンに挿入されていく。走ることへの限りない思いが伝わっていく。走ることの目標は「速いことではなく、強くなることだ」という、この映画、小説のテーマが伝わってくる。
ボクにとっての映画は、鑑賞後の高揚感や充実感を感じさせることだと思っている。この映画は、鑑賞後も気持ちがいい。若いって素晴らしい。頑張ることは素晴らしい。走るって素晴らしい……そんな映画だった。走ることの好きな方なら是非、映画館に足を運んでください。こんな映画もあるなんて新しい発見ですよ。
by hyocori-hyoutan
| 2009-11-16 23:30
| movie