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連続休日 企画はいいが シンプルに

休日法の改正が新聞紙上を賑やかしている。内需拡大を見込んだ戦略的な考え方だ。

でも休日の原点に帰ればおかしな議論である。休日は歴史や伝統に支えられた、全国民で祝うハレの日であり、ボクの子どもの頃は各家には国旗が掲げられていた。成人の日、春分の日、憲法記念日、五月節句の子どもの日…、勤労感謝の日…。それなりの歴史があり国民に受け入れられてきた。みんなで祝うことが第一義的な目的だった。休日は日曜日に重なると、それで休みはおじゃんになってしまい、月曜日が振り替え休みっていう事もなかった時代だった。子ども心ではとてもつまらないと思ったこともあった。それだけハレの日を大切にしていたものだ。

それが、4/29の「昭和天皇誕生日」が「みどりの日」になり、更に「昭和の日」になっている。その波及で、5/4が「国民の休日」から「みどりの日」になってしまった。「体育に日」に関しては、東京オリンピック開会式を記念した「晴れ」の特日だったが、ハッピーマンディー法によって第2月曜日にしたおかげで、なぜか雨が多い日になってしまった。何となく、適当に祝日を変えてきてしまう時代になってきた。

歴史と伝統を大切にしようじゃないか。祝日のたびに「憲法を考える」「勤労を考える」「スポーツに親しみ体を健康にする」…いろんなことを休日のたびに考えること、祝うことが大切じゃないのかな…。

今回のゴールデンウィークを春と秋に持ってくるのなら、既存の祝日を廃止にして、「国民の余暇活動の日」として設定して、どんどん金を使いなさい…といったほうがわかりやすい。もうひとつは、休暇を積極的にとるような法体制を整備していくことも必要だ。今朝のテレビでコメンテーターも言っていた。「休みの取り方までお上が口を出して決めなきゃいけないのか…」政治主導といっても、政治のかかわりすぎじゃないか。もっとほかにやるべきことがあるのでは。

仕事がない、ないといっている時代だ。仕事は減らさず多くの人が働けるように社会のシステムを変えるべきであり、たんに連続休日にすればいいという議論は単純かもしれない。ただこの話は単純なことではなく、地域ごとに休日を変える必要もあり複雑な問題だ。デメリット、メリットを検討すればするほど。この施策は複雑になっていくことは明らかである。お上が物事を変えようとするときは、事務方の頭脳集団が複雑な体系を作り出すことは歴史が証明している。

昔、昔の大学入試でも、総定員は変わらないのに、共通一次、前期試験、後期試験等の複雑な試験体系にしてしまった。その結果は予備校が繁栄しただけであった。"Simple is Best!"の理念で、この問題にあたってもらいたい。そんなボクの会社員生活も残すところ3年になってしまった。年から年中、休みになってしまえば、ボクにとってはどうでもいい問題か…。
by hyocori-hyoutan | 2010-03-07 21:04 | 世相を斬る