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ドリームガールズ こりゃすごい 魂の叫びと感動!

土曜日の夕方からトリアス久山へ映画鑑賞に行く。見たい映画は、「それでもボクはやってない」「世界最速のインディアン」「ドリームガールズ」の3本である。順番からいけば、封切りが終了近くであろう「それでも……」であるが、上映時間が合わず、「ドリームガールズ」を見ることにする。この映画はぜひ見たい映画であった。時代は1960年代のアメリカが舞台で、ショービジネスの世界の栄光と挫折、喝采と中傷、そして愛……を迫力のあるゴージャスな歌声とともに、感動的な2時間半を提供してくれた。
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この映画のモデルとなったのは、女性3人グループのザ・シュープリームスである。ボクが高校生の時に絶大な人気を誇った黒人女性(今は、アフリカ系アメリカ人という言い方が定着してきているという)3人グループである。リーダーはダイアナ・ロスである。当時、2000円の定価であったLPレコードを自分の小遣いを貯めて何枚も買っている。今も、透き通るような歌声とテンポの良いリズムは耳に残っている。当時、モータウンサウンドとして、世界を斡旋していたから、我々の世代で知らない人はいないであろう。
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ストリーは簡単!夢を追い求めてオーデションをいくつも受け、やっとの思いで、スターのバックコーラスを務めるようになる。更に飛躍を続けてバックコーラスからレコード発売も出来るグループへ成長をする。しかし仲の良かった3人娘も、ヒットを狙うばかりにリードボーカルをチェンジすることによって、お互いの心に隙間がでてくる。ついには実力では上回るのにリードボーカルを外された娘(エフィ)は、わがままな振る舞いからメンバーから外される。そして、新しくメンバーを一人入れ替えをした”Dream Girls”は絶頂期を迎える。でもいいことばかりは続かない。ヒットを狙うマネジャーの方針は、時代に取り残されたシンガー(エディ・マーフィが演じる)を解雇し死に追いやっていく。そして家族同様の絆はバラバラになっていく……。そして、感動的なクライマックスへつながっていく。
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(左は主役のビヨンセ・ノウレズが演じるディナー、右はエディ・マーフィが演じるアーサー)

この映画は、黒人差別や公民権運動(キング牧師暗殺や暴動)についても、ストリーにところどころ挿入されているから時代背景も分かる。だから面白い。そして、圧倒的な迫力の歌は、時間の経つのを忘れて、10代の頃のポピュラー音楽(当時はそう言っていたの!)に熱狂していた自分に引き戻してくれた。やはり歌は素晴らしい。

この映画のメッセージは、「夢をつかんで初めて知る失った何か……それは愛、友情である」そんな気がした。もちろん最後は、全員それに気づいて感動の歌声になる。人間って素晴らしい、そんな余韻が残る映画であった。ラストは、生の舞台でミュージカルを見たように、スターの映画での思い出のシーンがダイジェストに、ダイナミックな歌声とともにスクリーンに流れていく。終わっても感動の涙が溢れ、しばらく座席から立ち上がれないくらいであった。隣の妻も感動で一杯であった。

「いい映画だったね」「ホント、素晴らしかった」と……久しぶりに感想が一緒であった。

100点満点の100点の映画でした。26日(月)午前10時からアカデミー賞の発表がある。下馬評では、助演女優賞(ジェニファー・ハドソンが演じるエフィー役)が有力候補らしい。楽しみだね。

帰路は、気持ちも高揚していたので、予想外の焼肉を食べに行った。人間、興奮していると馬力のつくエネルギーの高いものが食べたくなるものだ……。
by hyocori-hyoutan | 2007-02-25 00:42 | movie