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阿蘇カルデラ完走 良かった 努力が実り②

80kmを越えて一息ついた。ミルクロードの下を通り過ぎると、もうすぐ85km地点だ。ここで「熊本走ろう会」の私設エイドでまたもや一休み。同じく「フルーツポンチ」をご馳走になる。食べたら病みつきになる。これまで、2.5km毎の給水やエイドでは必ずコップ一杯の水やポカリスエットを飲んでおり、飲んだ量は5000ccは越えるであろう。もう本当に飽きてしまった。だから甘味の強い「フルーツポンチ」はとても美味い。

そして、最後の難関の87.5km過ぎからの約400mの下りに向かい合う。下ってしまわないことにはゴールは迎えられない。でも、もともと下りが嫌いな上に、更に左足親指の爪剥がれているのであれば、走ろうにも走れない。ひたすらブレーキをかけ、親指先が圧迫を受けないように慎重に脚を運ぶ。

下りは92kmポイントまで続くが、その間に約100人に追い越された。もちろん抜いたランナーはゼロである。駆け下りるランナーを真似しようにも出来ない。そしてやっと急坂途中の90kmポイントに到着した。夢にまで見た完走まであと少し。残距離数は10kmを切るのは嬉しいもの。急坂出口まであと2kmあまり、坂の程度も緩やかになったので少しづつ走り始める。

内牧の盆地地帯のラスト8kmは、最後の苦しさを提供してくれるところ。歩けばその距離は永遠に長い。走れば一歩一歩の足に響く衝撃は辛いの一言。下り坂で抜かれたK-net さんが見え始めないかと、必死に前方を見つめるが視界に入らない。歩けば13時間15分、どうにか走れば12時間55分くらいというところまで来た。

阿蘇の山々から噴出した地下水が、道路横の側溝の中を勢いよく豊かな水量とともに流れていく。その横には電柱が等間隔に立てられている。ここでは身近な目標がないと走れない。
「ようし、走るぞ!電柱5本の間を走ったら1本の区間は歩いていいよ!」
そうように、自分にお呪いをかけて残りの力を注ぎ込む。

もう大丈夫だ。13時間を切ることが出来るタイムも可能だ。あと一踏ん張りだ。電柱設置がのない区間になったので、今度は時間走で気合を入れる。5分連続で走ったら1分休憩ウォークを与えよう。そういうおまじないをかける。そして、内牧温泉街に入る交差点まで到着した。もうラスト1.5kmだ。もう本当に完走できる。嬉しさがこみ上げて来る。そして感激の涙、キツサからの解放の喜びがじわじわと染み出してくる。

その時、前方を見ればオクさんが3時間もゴールを待っていてくれた。嬉しさがこみ上げる。最初の放った言葉は……。
「やっとたどり着いた。きつかった。途中リタイアしたことはルネサンスのスタッフから聞いたよ」
「良かった。よく頑張ってね。私だけでなくお父さんもリタイアしたら寂しかった。」

しばらく歩いて会話する。その横をラストの踏ん張りを見せるランナーが走り抜ける。さあ、会話は後回しだ。ともかくゴールを目指そう。そう思いなおして、また走り始める。脚は痛いものの痛さは感じられない。この痛さもあと少しという気持ちが、痛さから解放してくれる。精一杯の笑顔でゴールしよう。そう決めて、最後のカーブを右に曲がる。やっとたどり着いた、ゴールテープは40m先だ。後を振り返り誰も追ってこないことを確認して、精一杯の笑顔で、両手を挙げてゴールテープを切る。
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by hyocori-hyoutan | 2009-06-09 01:25 | 阿蘇カルデラスーパーマラソン