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下駄を鳴らして奴が来る ボクの青春 今思い出す(21)

久しぶりの連載もの…。大学1年の12月上旬までの話は進んでいた。12/10の大学の応援団演武会も終わった。何となくイベントが終わった愁傷感、寂しさが高まっている時期であった。しかも実家では父の入院という危機を迎えているので欝な気分も多かった。反面それから逃避するみたいに親元離れていることをいいことに、必死に学生生活を謳歌しようという気持ちも高まっていた。

でも気持ちを高めようにも、応援団同期の仲間には自分で勝手に一線を設けて、それ以上付き合わないような気持ちであった。その反面、教養部のクラスメートとは積極的に付き合うようになってきた。19歳の仲間が話す内容は…学生の時に何を学べばいいのか、本を捨てて街に出なきゃいけない、大学には期待していない、現在の社会体制に戦わなければ学生ではない…そんな問題も多かった。でも、きちんとした考え方を持たないボクにとっては、いまひとつ議論はかみ合わなかった。

応援団でも中途半端、青春・学生のあり方を議論する仲間でも中途半端…そんな自分が情けなかった。ただ言える事は夜の時間が異常に長かった。学生だからといって毎日酒を飲むってことはなく、毎日友達と議論するっていうこともなかった。圧倒的に多いのは一人で夜は悶々として物思いにふけったり、本を読むことしかなかった。ある意味では本当に自由な時間が多かった。その一人で物思いにふけることが、今の自分の心の糧につながっている気もする。

それでも、一人でもの思いにふけってばかりいても人恋しくなる時がある。そんな時は友人の下宿を自転車を飛ばして訪れることもあったが、不在であった時の落胆さは今も心に鮮明に記憶している。その時代は携帯電話のない時代だからこそ、友人を求めて自転車を飛ばす気持ちは純粋だった。そして携帯電話がないからこそ、簡単に連絡がとれないという状況が、一人の人間としての心の豊かさを作った気がする。

そして12月の暮れには応援団の納会があり正月休みとなる。学生たちは、みんな家に帰る。
by hyocori-hyoutan | 2010-05-12 22:56