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阿蘇カルデラ ゴールへの近道は 歩く勇気かな 

Qちゃんと会った次の日は、もちろん阿蘇カルデラスーパーマラソンに向けての試走である。車で高森まで飛ばし、清栄山の登り口を捜す。16年前に走って以来のコースだから、登山口入口を忘れてしまった。脳裏に残っているのは、右に左に大きく迂回をしながらの道であり、離合もできない細い道、石垣で積み上げられた急坂である。
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しかし、その細い登山道入口を見つけるまでには時間を要しなかった。昔の記憶がふっと蘇っていく。ここが約22km地点だ。第一回大会では、この急坂を勢いに任せて上りきったが、その反動で70km付近でリタイアをしてしまった。次の第2回大会では、無理をせずにこの急坂を歩いて脚力の消耗を防いだ結果、10時間45分の完走(スーパーマラソンの場合は、歩いても時間内にゴールすれば完走だ!)に結びつけた。
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16年ぶりに対面する坂は、やはりすごい。走りたくても走れない急坂である。頂上まで約22分で歩いた、走っても15分はかかるであろう。序盤の7~8分なんて大したことじゃない。頂上に到着すれば、あとは小さな上り下りだけだ。途中は人里離れて、聞こえるのはヒバリや野鳥の鳴き声ばかりである。車も農作業の軽トラックが時々通る以外は、まったく車は通らない。まさに別世界である。ふっと「阿蘇カルデラのための練習じゃなくても、ファンランだけのために来ても十分に楽しいなあ……」と思う。そのことを併走するオクサンにしゃべりかけると、オクサンもそう思っていたと言う。本当に桃源郷みたいな気持ちになる。
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そんな時に、ふいに前方に上半身裸や勇ましいスタイルの男性6~7人のランナーに出くわす。簡単に会釈をするが、向こうも突然に現れた夫婦ランナーにビックリしたみたいだ。もちろん、目的はボクらと同じ試走である。更に行くと女性4人ランナーとも出くわす。お互いに、こんな山奥まで試走に来る人がいるのかなあ……という顔である。自分の事は棚に上げているけど。
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そして、今日の折り返し地点「峰の宿」バス停までたどり着く。1時間半、約14km走ったことにしておこう。さあ、今度は今来た道を折り返す。急な上りは歩く。無理はしない。途中思ったより喉も渇かない。まだ4月だ、気温も6月ほど高くないし湿度も低めにせいだろうか。
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そして、車にたどり着いたら、ちょうど12時になっていた。後は汗を流す温泉と田楽を食べて、福岡に帰るだけだ。いい休みでした。阿蘇カルデラの試走は、レース中に歩いてもいいことを体に覚えこませることがひとつの目標だったが、十分に目的を達成した。
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by hyocori-hyoutan | 2007-05-01 09:41 | 阿蘇カルデラスーパーマラソン