2005年 11月 16日
オリンピックの キーワードになった シティマラソン(驚きだね!)
進行アナ: 東京の石原知事は、ニューヨークシティマラソンに視察に行ったみたいですが、東京でのNYシティマラソンクラスの市民マラソン大会を開催して、都民の盛り上がりを考えている、と聞いています。福岡では、市民参加のシティマラソンと福岡国際マラソンがありますが、そのへんの活用は考えているのですか?
山崎市長: シティマラソンの主催者は自分だが、福岡国際は主催者も違うし、いろんな問題も解決していかなければいけません。今後も関係者とも話し合い、一緒に出来たらいいと考えています。
あわただしい時間だったので、正確に会話の模様は再現できないが、こんなものであったかな……。昔、シティマラソンの創設に関わった人間としては、市長のオリンピック開催のコメントの中にシティマラソンという言葉が出てくることは、単純にうれしかった。市民参加型の大規模マラソン大会が開催されているかどうかが、その都市のスポーツ、あるいは文化の成熟度のバロメータとして捉えられたのだろうだから……。(詳しくは9/24のブログ、Trackbackをクリックしてね!)
しかし、この番組はKBCであり親会社はテレビ朝日……、テレビ朝日は福岡国際マラソンの放映権を持っている。
また、KBCといえば、平成元年からシティマラソンを放映してきた地元テレビ局であり、シティマラソンの発展を願っているテレビ局である。
だから、市長のこの番組への出演は、テレビ局からの要請があったのかな……。テレビ局の出来レース、作戦に乗った感じもする。でも、市長がTVを通して、シティマラソンと福岡国際マラソンのドッキングを言った以上、その言葉の意味は重い。2006年の大会からドッキングする可能性も俄かに高くなった。
でも、表面的なことだけで判断してはいけない。NYシティマラソンはNYランニングクラブが中心に発足した大会で、一人ひとりのボランティアで世界規模に大きくなった大会であり、その付加価値としてエリートマラソン大会しての側面も出来た大会である。つまり、市民ランナーが主で、エリートランナーが従という色分けでもいい。
ところが、福岡では、若干色あせてきたといっても、世界的に歴史を誇る「福岡国際マラソン」、そして国内でもローカルな「シティマラソン福岡」である。この二つのドキングは、NYと逆の主従になる可能性が高い。また、日本では権威的な国、県レベルの陸協という存在もある。一歩間違えば、市民マラソンの主旨を失い陸上競技大会的発想になる危険性もある。
老婆心といえば、それまでであるが、シティマラソン創成期の市民ランナーを中心としたお祭り的要素をどこまで貫いていけるかどうか、安易なドッキングは許せないし戦略を持ったドッキングをして欲しいと思う。